For being eligible to apply, do I have to be a university student?
どういった人が入居できますか?
大学、大学院や専門学校などの高等教育プログラムに在籍している方であればどなたでもご応募頂けます。
U Shareの、コンセプト基盤となっている「レジデンシャル・カレッジ」や「レジデンシャル・エデュケーション」とは一体どんなコンセプトなのか?今回はレジデンシャル・カレッジのコンセプトの中でも類型に分けてみなさんにわかりやすい形でこのコンセプトについてお伝えしていきます。
レジデンシャル・エデュケーションとは、呼んで字の如く住まいながらの教育のあり方や「住まい」と「学び」が一体化した全人教育を意味します。噛み砕いて言うと、学校の教室だけを学びの場と捉えるのではなく、学友同士が寝食を共にし、多様な価値観をシェアする学生寮での濃密な時間も教育の現場と位置付ける教育モデルのことです。
例えば英国だとオックスフォード大学やケンブリッジ大学、そしてそのモデルを取り入れた米国のハーバード大学、プリンストン大学やイェール大学が有名です。映画『ハリー・ポッター』で出てくる寮なんかをイメージして頂ければ分かりやすいかと思います。
あたかも英米だけに存在するコンセプトのように説明しましたが、レジデンシャル・エデュケーションは歴史を振り返ると日本にも近しいコンセプトのものが存在しています。古い日本の私塾のように、例えば緒方洪庵の適塾や吉田松陰の松下村塾、今にも続く福沢諭吉の福沢塾(現在の慶應義塾)といった私塾などが挙げられれます。これらは、塾主のミッション、それに賛同する自発的な有志者を基盤として独自に発展した教育機関で、多くの優秀な人材を世に送り出しました。
さて以下では、欧米のレジデンシャル・エデュケーションのプランニング・デザインの型についてご紹介してみたいと思います。では、早速見ていきましょう。
一つ目はResidential Hallと呼ばれるモデルで、欧米で最も多いタイプがこれです。ダイアグラムで黄色で示したのは「住まい」の空間。一方、食堂、レクリエーション施設、学びや交流するための空間は分離独立しているため、学生は自分の寮と中央に集められたアメニティの間を往復することになります。中央にアメニティが集積しているので、多くの学生がそこで顔を合わせ交流が生じます。しかしながら、機能分散がされているため、寮内に多様なアメニティや交流を加速する空間は少なく、学生同士のコミュニケーションは減少する傾向にあります。
2つ目はResidential Neighborhoodというモデルです。これは1つ目のResidential Hallの進化形態と捉えていいかと思います。「住まい」のみならず、何かしらのアメニティを備えたResidential Hallが近接配置され、Neighborhood、読んで字の如く一つの「街区」のような空間を形成します。例えばアメリカの大学だと、学生は4年間一つの同じResidential Neighborhoodに住まうことが多く、故に濃密かつライフロングなコミュニティが形成されます。
今回ご紹介する最後、3つ目はResidential Collegeというモデルです。前者2つと異なり、一つ一つで完結するのがこのモデル。ダイアグラムに示した通り、「住まい」を基軸とした学生寮に食堂、ジム、クラスルーム、図書館といった独自のアメニティが併設されます。なかでも食堂の設計・配置が非常に重要で、学生が日々出入りする導線上、すなわち1階部分に配置されることがほとんどです。これによって、「おう、今日元気?」というような会話、交流が生まれるわけですね。尚、各Residential Collegeは小さなサイズに設計されることが基本で、その目的はコミュニティ内における学びや交流の最大化、コミュニティの質や伝統の担保にあります。
欧米でよく見られるのは4年ある大学生活の1年目をResidential Hallとし、残りの3年間をResidential Collegeに移行するモデル。浅く広く学友と触れ合った後、より濃密なコミュニティで過ごさせることで学生の成長を促すことが主眼です。前述したハーバード、イェール、プリンストンといったアメリカのアイビーリーグ名門校は英国のオックスブリッジを規範としており、基本的にResidential Collegeを採用しています。
色々と型はあるものの、どれにも共通しているのは「住まい」と「学び」の一体化したデザインを実装することで、学生のエクスペリエンスや交流、その先にある成長を目指しているということでした。U Shareは上記に説明してきたレジデンシャル・カレッジをもとにハード・ソフト共に設計されています。江戸の終わりから約150年、英米のレジデンシャル・エデュケーションのモデルも取り入れながら、運営するU Share。ここで学んだ学生たちが将来グローバルなリーダーとなって世界を少しでもいい場所に変えていってくれることを静かに願いながら私たちは今日も学生寮を運営します。